不安症の治療は、大別して「薬物療法」と「カウンセリング(認知行動療法)」の2つがあります。
1. 薬物療法
不安症の治療には、抗不安薬や抗うつ薬が使われます。これらの薬は、不安を和らげる効果があり、特に日常生活に支障をきたす場合に有効です。
- 抗不安薬(ベンゾジアゼピン系):即効性があり、一時的な不安の軽減に役立ちます。
- 抗うつ薬(主にSSRI):脳内のセロトニンバランスを整え、不安を改善します。
ただし、薬(特にベンゾジアゼピン系の抗不安薬)に頼りすぎると依存傾向となるリスクがあるため、医師と相談しながら適切な服用を心がけることが大切です。
2. 認知行動療法(CBT)
認知行動療法は、不安を引き起こす思考のクセを修正する治療法です。「根拠のない不安」を客観的に見つめ直し、現実的な考え方を身につけることで、不安を軽減します。
例えば、「仕事でミスをしたらクビになる」と考えてしまう人に対し、「ミスは誰にでもあるもの。上司と相談して改善すれば大丈夫」といったバランスのとれた思考に修正していきます。